その人となりを表すなら変わり者、偏屈、無関心・・・。
小説家の馬瀬八尋(まぜやひろ)は、ある日、唐突に思い立って田舎への移住を決めた。
絵に描いたような山村での生活。
ある雨の夜。街灯の光の照らされて一人の青年が現れた。
傘も差さず、全身に雨を纏った幻想的な光景に八尋は目を離すことができなくなる。
雨の日にだけ現れる青年、茅(ちがや)。
八尋は脳内で茅を勝手な登場人物に作り上げ、物語を綴っていく。
ひとつめは、八尋自身が存在する現実の物語。
次に、八尋の脳内に綴られる虚構の物語。
それから・・・過去に取り残された苦い記憶。
「俺は、お前がその顔を歪め、泣くところが見たいんだ。だから優しくもしてやれない」
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